2019年3月3日日曜日

白血病の治療~私の場合~⑩ 化学療法(抗がん剤治療)中の“不安”と“楽しみ”

骨髄移植を選択しなかった私


化学療法(抗がん剤治療)で入院8カ月


 骨髄移植を選択しなかった私は、トータルで約8カ月間(8コース)の化学療法(抗がん剤治療)を受けました。
 
 2017年 4月に入院。化学療法(抗がん剤治療)開始。
 5月に寛解。
 6月にセカンドオピニオンを受ける。移植はしないと決めた。
 9月に肺炎を併発。
 12月に敗血症を併発。そして化学療法(抗がん剤治療)終了。

不安になった医師の言葉


 入院中、医師から告げられて不安になった言葉が二つある。

 一つは、寛解したあとに担当医から言われた言葉。「この段階で骨髄移植をしなければ、移植をするタイミングを失います」

 もう一つは、セカンドオピニオンで医師に言われた言葉。「再発した場合は、同じ治療では癌はなくなりません」

 というもの。骨髄移植をしないと決めた後は、なおさらこの二つの言葉が、重くのしかかってきましたね。

入院中の楽しみは、やはり食べ物!


 抗がん剤の副作用で味覚障害が起こる。食べ物の味がまるっきり変わってしまう。この世のものとは思えない味。例えようのない味。食べ物の味ではないんです。
 
 入院による化学療法(抗がん剤治療)の1回のサイクルは約1カ月。これを「1コース」と言います。
 最初の1~2週間が抗がん剤の投与。その後の1~2週間が抗がん剤で破壊された白血球などの免疫力を回復をさせる期間。白血球の数が基準値以上になれば、一旦退院。数日で再入院して、次の抗がん剤投与。これを繰り返すわけです。私は「8コース」やりました。

 抗がん剤の投与が始まると白血球数が激減します。すると抵抗力がなくなりますので、普通の食事は食べられない。加熱殺菌した「加熱食」になります。しかし、味覚障害があって食欲もないので、食べられません。
 その回の抗がん剤の投与が終わって1~2週間すると白血球数が増えてきます。食欲も出てきます。白血球数が基準値以上になれば、普通の食事が食べられます。生ものもOKになります。しかし、何を食べても美味しくない。

 それでも、やはり楽しみは食べることなんですね。

 一旦退院したときの数日間に食べ歩く店をリストアップしてました。寿司だったりステーキだったり近所の店20軒ぐらい。
 しかし体力がないので、一日に行けるのは1軒がやっと。食べても美味しくはないんですけどね。それでもうれしかったですね、食べられることが。次の抗がん剤の治療も、これで頑張れるってなるんです。

 ちなみに、いろいろ食べてみて一番美味しく感じられたものは、「かつ丼」でした!(笑)


前の「白血病」の投稿はこちら
次の「白血病」の投稿はこちら
 
 
 

      

      

注目の投稿です

宮本武蔵『独行道』「我事に於て後悔せず」を考察する

後悔などしないという意味ではない 布袋観闘鶏図 宮本武蔵 後悔と反省  行なったことに対して後から悔んだり、言動を振り返って考えを改めようと思うこと。凡人の私には、毎日の習慣のように染み付いてしまっています。考えてみれば、この「習慣」は物心がついた頃から今までずっと繰り返してきた...

人気の投稿です