急性リンパ性白血病

入院中の筆者
入院中の筆者

初期症状

2017年1月。37度2分の発熱。
 「風邪かな」と思い、薬を服用するも熱が下がらず、2か月以上この微熱が続く。日中でも眠い

 2017年2月。通勤途中の駅で、突然胸の激痛に襲われる。30分ほどうずくまり、動けなくなってしまう。
 その後なんとか落ち着いたので出勤し、帰宅時に近所の循環器内科クリニックを受診。「狭心症の疑いですが、心臓も血管も異常ありません」との事。様子を見ることに。このころから、盗汗(大量の寝汗のこと)が始まる。

 2017年3月。食欲がない、体に力が入らない、精巣(睾丸)が肥大。39度5分の発熱。祝日だったため、某大学病院の救急外来受診。採血、レントゲン、CT検査を受け一旦帰宅。翌日、PET-CT検査をするも病名がわからず、ここでも様子を見ることに。

診断、入院

2017年4月。38度の発熱。再び激しい胸の痛み。某大学病院に入院。骨髄穿刺(マルク)検査。「奥さんにも一緒に話を聴いてほしいので、面会にいらしたときに連絡をください」そう医師に告げられる。

 翌日妻が面会に来て、夫婦で主治医と担当医の待つ部屋に通される。
 「お子さんは何歳ですか?」主治医のその最初の言葉で私の命が危ないんだということが理解できた。子供はまだ小さいのか、それとも大きくなって独立しているのかと。
 病名は急性リンパ性白血病。しかもフィラデルフィア染色体異常の。治療しなければ生存率0パーセント。治療しても完治はしない。白血病の原因は解明されておらず、解っていることは、感染しない遺伝しない、ということだけ。そういう希望の見えない医師の言葉が続いた。

 白血病の症状の一つに骨痛(こつつう)があり、胸の激痛はこれだとわかる。白血病は全身の骨の中にある骨髄が癌になる病。骨髄で血液が造られるので、癌化した骨髄は正常な血液が造れない。免疫力が低下していく。死に至る。胸骨は特に血液が多く造られる場所で、癌化した胸骨の中の骨髄が血液を造ろうとするので痛む。“胸の激痛”の正体です。そして癌細胞が精巣(睾丸)にも浸潤して肥大していたのです。

 私の場合、この時点で全身の骨髄の約80パーセントが癌化しているとのこと。

治療開始

2日後に化学療法(抗がん剤治療)開始。その4日目に大部屋から無菌室へ移る。食欲がない。
 2017年5月。入院前に83㎏あった体重が、2週間で72.6㎏に。10㎏減った。抗がん剤の恐ろしさを知る。
 脱毛が始まる。
 

奇跡が

治療が始まってから最初の骨髄穿刺(マルク)検査(月一回行なわれていく)があり、その結果、寛解(骨髄の癌が消滅した状態ということ)していることが判明。奇跡が起こった。白血病と診断されてからわずか23日目だ。
 しかしながら、白血病は寛解してもすぐに再発する可能性のある病。化学療法(抗がん剤治療)は継続しなければならない。

 この後、白血病治療の恐ろしさを知っていくことになるのです。


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