2019年6月4日火曜日

平成26年浦安市秋季市民剣道大会 団体戦壮年の部で優勝!

リバ剣後、初めての団体戦優勝


"おやじチーム"結成


 2014(平成26)年10月。浦安市秋季市民剣道大会の団体戦壮年の部に出場しました。
 この秋季大会は個人戦は行なわれず、3人制の団体戦のみ。

 2010(平成22)年に出場した時は、年齢による部門分けはなく、若手チームに敗北。(その時の模様は、こちら
 今回は、40歳を境にして部門別で行なわれるということで、おやじチームを結成して参戦することにしました。

 前回までは、団体戦のメンバーの編成は、所属道場の先生にお任せしていました。
 しかし、今回は優勝を狙えるチームを作りたいと思い、自分で決めさせて頂きたいとお願いし、了承された。

 所属道場には、市民大会の個人戦で優勝経験がある方が、私以外に数名いらっしゃる。
 そのうち、道場の稽古に毎回来られている方は2人。
 その方々に声をかけさせていただき、すぐに"OK"の返事をもらいました。

 最初に声をかけさせていただいたのは還暦を迎えたばかりの男性。10年ほど前に市民大会個人戦で優勝したことがある方。他の道場からは曲者(くせもの)としていつも試合では警戒されている。一本を取るのが非常にうまい試合巧者です。

 もう一人は、40代半ばの男性。私と過去に個人戦で対戦したことがある方。高名な二刀者のお弟子さんで逆二刀の方です。(対戦した時の模様はこちら
 この方も数年前に、個人戦で優勝経験があります。

 お二人とも、学生時代に剣道三段を取得したそうですが、最近は段審査を受けておらず三段のまま。
 このころ私はリバ剣して4年目で50歳、三段を取得したばかり。
 壮年の部の中では最も平均段位の低いチームです。笑

 順番は年齢順にしましょうということになって、逆二刀者が先鋒、私(正二刀)が中堅、曲者が大将で試合に臨むことになりました。

試合当日


 会場入りの時間になっても、大将が来ない。電話をかけても応答がない。
 午前中は小学生の部が行なわれ、午後が一般の部なんですが、昼になっても連絡もつかない。
 どうしたことかと気をもんでいると、一般の部開始直前になって会場に姿を現した。

 顔色が悪い。体の具合が悪いのが一目で分かった。
 体に力が入らないらしい。前日までの稽古のやりすぎです。
 疲労のピークが試合当日にきてしまう、最悪のパターン。年配者がやりがちですね。(実は数年後に、私も千葉県選手権大会に出場したときに、やってしまった。その様子はこちら
 出場をあきらめるよう言いましたが、本人は大丈夫の一点張りで出場するという。
 ならば絶対に無理はしないで、と言うしかありませんでした。

試合開始


 私たちのチームは3人のうち2人が二刀者ですから、お相手はかなりやりずらそうにしている。
 準決勝までは順調に勝ち進みました。まさに快進撃って感じ。

 先鋒は引き分けはあるものの負けなし。
 中堅の私は全勝。ここまでの試合は、勝ち点を確保したまま大将に回すことができた。
 体調が心配された大将は、無理をせず全試合引き分け。
 あれよあれよという間に決勝戦です。

決勝


 決勝戦のお相手は、地元のライバル道場チーム。段位も経験もお相手の方が上です。

 試合は接戦になりました。
 先鋒の逆二刀者はチームの中で最も試合慣れしている方ですが、かなり苦戦している。有効打突なく引き分け。
 続く中堅の私もいいところなく、引き分けてしまった。
 これはやってはいけなかったこと。体調が悪い大将に勝負をゆだねる形になってしまった。今大会で、初めて勝ち点なしのまま大将戦に。

 こちらの大将は無理ができないため、防戦一方になるんじゃないかと思った。
 そういう展開になれば、負ける確率が高くなる。なんとか試合時間いっぱいしのいで、引き分けに持ち込んでくれればと固唾をのんで見守った。
 
 大将戦が始まって目に飛び込んできたのは、信じられない光景です。
 あれだけ具合が悪かったのを無理に出場したんですから、決勝までくればとっくに限界を超えているはず。なのに、グイグイ攻めて一本を取りにいっているのです。
 実力のあるお相手ですから、守りに入れば負けてしまうとわかってのことなんですね。
 しかし、体に力が入らないらしく、打っても打っても弱い打突にしかならない。とても一本になりそうな打ちじゃないんですけど、気持ちでどんどん前に出て行っているんです。

 私、見ていて感動して涙がでそうになっちゃいまして、曲者(くせもの)どころじゃない、本当に素晴らしい試合を見せてもらいました。
 そして試合時間が終了し、引き分けになった。

代表戦


 驚きと感動の余韻に浸っているところに大将が戻ってきて、私に声をかけてきた。
 代表戦の選手に私を指名したのです。私は我に返って"面"を着けた。
 大将の「勝ち」に対する執念を目の当たりにし、勝つこと以外ありえないと思いました。

 代表戦のお相手は先鋒を務めた方。年齢も私より若いし、段位も上です。
 しかし、もはや相手は誰でもいいって感じです。力はみなぎっていました。
 試合開始直後、豪快な「出ばな面」で仕留めました。

 リバ剣後、団体戦での優勝はこれが初めて。素直にうれしかった。個人戦の優勝とはまた違う喜びがありますね。
 リバ剣しなかったら、こんな気持ちは味わえなかった。チームワークの勝利です。

 なんといっても、還暦をすぎて、しかも体調が悪いにもかかわらず、最後まで大将としての役割を果たそうとする姿に、心を打たれた方は多かったと思います。
 もう、曲者なんて言う人、いないんじゃないでしょうか。笑


 今回、結成した"おやじチーム"。翌年の秋季大会も旋風を巻き起こすことになります。


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